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周産期ケアマニュアル 【第4版】
周産期ケアマニュアル 【第4版】
著者名 編著;立岡弓子(滋賀医科大学医学部看護学科教授 実践看護学母性看護学・助産学)
発行年月日 2026年2月24日
判・頁数 B5判 344頁
ISBN 97848674890358
定価(10%税込) 定価 4,950円(10%税込)
在庫 在庫あり 
書籍概要
妊娠初期から妊娠末期、分娩期、産褥期および新生児のケアまで、周産期にまつわるすべてのことを目的、意義、技術、原則、根拠の流れに沿って解説した参考書の改訂第4版。
 周産期領域では、異常の早期発見と迅速な対応が母児の安全を左右する。そのために必要な判断力と対応力をより一層養うことができるように全体を見直した。さらにchapter2では「20. 無痛分娩の流れとケア」、chapter3では「12. 卒乳と断乳へのケア」を新たに追加した。
 また、滋賀医科大学医学部看護学科実践看護学講座(母性看護学・助産学)のご協力のもと、助産師課程の学生たちが妊婦さんや産婦さんへの指導、教育に向けて制作した動画を閲覧できるようにした。
書籍目次詳細
目 次

chapter1 妊娠期と胎児の成長編
妊娠初期
1. 妊娠の確定診断と妊娠週数の数え方
2. 妊娠初期の健診とスクリーニング
3. 妊娠初期の胎児の成長と能力
4. 内診の介助
5. 耐糖能検査
6. 妊娠嘔吐・妊娠悪阻と食事
妊娠中期
1. 妊娠中期の健診
2. 妊娠中期のスクリーニング
3. 妊娠中期の胎児の成長と能力
4. 乳房の変化とセルフケア
5. 妊娠高血圧症候群
6. 着帯
7. 日常生活の過ごし方
8. 妊婦運動療法 マタニティビクス、マタニティヨガ
9. 妊娠中期の食事
10. 胎教
11. 出産準備教室のプログラミング
妊娠末期
1. 妊娠末期に必要な検査とスクリーニング
2. 胎児心拍数モニタリング
3. 妊娠末期の胎児の観察と評価
4. 胎盤の成長と機能
5. マイナートラブル
6. 分娩準備教育1 リラクセーション
7. 分娩準備教育2 呼吸法
8. 妊婦のシートベルト着用方法

chapter2 分娩期
1. パルトグラムと分娩経過予測
2. 児の回旋のメカニズム
3. 内診の実際
4. 破水のメカニズムとケア
5. 産痛のケア
6. 分娩進行促進へのケア
7. 分娩期の食事
8. 分娩に伴う処置
9. 分娩の介助
10. 会陰切開・会陰裂傷
11. 児心音下降への対応
12. 異常出血への対応とケア
13. 子癎への対応とケア
14. 臍帯動脈血ガスの評価
15. 早期母子接触・早期授乳
16. 胎盤の観察
17. 院内助産・助産師外来
18. フリースタイル出産
19. 帝王切開術を受ける産婦へのケア
20. 無痛分娩の流れとケア

chapter3 産褥期
1. 子宮復古の観察とケア
2. 外陰部と痔核のケア
3. 母乳分泌と射乳の仕組み
4. 産褥期の乳房・乳頭ケア
5. 乳房・乳頭トラブルへの対応
6. 吸啜のメカニズム
7. 授乳介助
8. 搾乳と母乳の保存方法
9. 尿失禁、恥骨痛・腰痛
10. 家族計画指導
11. 母乳によい食事
12. 卒乳と断乳へのケア

chapter4 新生児期
1. 保温
2. 出生直後の新生児のバイタルサイン
3. 新生児の蘇生
4. 胎外生活不適応状態へのケア 低体温、低血糖、呼吸障害
5. 測定・反射・評価
6. 点眼と臍処置
7. 沐浴 シャワー浴を含む
8. 清拭
9. ビタミンK2 シロップの投与
10. 新生児マススクリーニング検査
11. 生理的黄疸
12. 光線療法
13. 聴力検査
14. 生理的変化
15. 新生児訪問
16. 新生児へのチャイルドシート使用方法

資料編 母子保健制度

column
・ネーゲレ概算法での妊娠週数の数え方
・妊娠・分娩回数の数え方
・血圧測定法
・運動強度とは?
・DoHaD 仮説(成人病胎児期発症紀元説)
・テクノロジーの活用
・妊娠期の糖尿病と食事(糖尿病診療ガイドライン2024 より)
・α波と音楽
・キックゲーム
・なぜセミファーラー位なのか?
・胎児心拍数基線細変動の読み方
・どうして呼吸法は「呼気」を意識するの?
・車用マタニティマークとは
・人工破膜の有用性(産婦人科診療ガイドライン産科編2023 より)
・最小周囲径とは
・仰臥位の普及はフランスから
・分娩体位が子宮動脈血流量に与える影響
・体位による分娩第3期出血量
・Cホールド
・児の味覚の発達と母乳の味
・胎児循環から成人型循環への移行の過程
・生理的体重減少
・ウォッシュクロスの巻き方
・新生児訪問で出会うお母さんたちに伝えたいトピック

助産学生と学ぼう!教育動画
・妊娠中からできる乳房・乳頭ケア
・妊娠末期にできる運動とその効果
・食事で予防・改善! 貧血と便秘
・お母さんと赤ちゃんを守る、正しいシートベルト着用方法
・妊娠中期から後期のマイナートラブル
・生まれてから受ける検査を知っていますか?
・K2 シロップについて知ろう!
・赤ちゃんをお風呂に入れよう
・おうちでの赤ちゃんとの生活について

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序文・はじめに・あとがき 等
はじめに
 周産期ケアを取り巻く環境は、この十年で大きく変化しました。妊産婦の高年齢化や基礎疾患を有する妊婦の増加により、妊娠・分娩のリスクは多様化し、また産後うつへの支援も含め看護職が理解すべき領域は広がり続けています。このような変化のなかで母性看護を学ぶ学生や助産学生が、確かな根拠に基づき、妊産婦と新生児の安全を守る力を身につけることは、これまで以上に重要になっていると実感しております。
 本書『周産期ケアマニュアル』は、2013 年の初版以来、多くの教育現場と臨床で活用されてきました。ここに感謝の意を伝えさせていただきます。第4版となる今回は、最新の知見やガイドラインを踏まえ、内容を大幅に刷新しました。妊娠期から新生児期までの看護ケアを、より体系的に、より実践に結びつくかたちで再構成しています。本書の特徴は、画像を多く採用し、“よりイメージがつく” ことを大切に構成し、執筆をしてきました。ここに、画像の撮影にご協力をいただきました方々にも感謝の意を伝えさせていただきます。
 AI が急速に普及する現在、学習の方法は大きく変わりつつあります。情報検索や文章生成が容易になった一方で、看護職に求められる「観察し、判断し、行動する力」は、むしろ以前より重要性を増しています。とくに周産期領域では、異常の早期発見と迅速な対応が、母児の安全を左右します。母体と胎児、生まれてくる新生児の命を同時に受け持つ母性看護学・助産学の臨床では、微細な変化に気づけること、状況を統合して判断する力は、AI だけでは補えません。
 本書では、こうした力を育むために、豊富な画像や図表を用いています。画像は単なる視覚的補助ではなく、学生が臨床の場面を具体的に思い描き、正常と異常の違いを直感的に理解するための重要な教材となることを願っています。AI 時代であっても、実際の姿から画像を見て考える経験は、異常の兆候を見逃さない看護の基礎、よりよいケアへの窓口となります。そのために、項目ごとに目的・方法・その根拠・実際の場面といった看護診断やアセスメントのプロセスを丁寧に整理できるような構成にしています。画像を見て、根拠を確認しながら学ぶことで、臨床で求められる判断力と対応力が育つことを願います。
 本書が、学生のみならず多くの臨床の場で看護師・助産師・保健師の皆様にも卒後教育としてさらに学びを深める際にも活用していただくこと、周産期の現場でもすぐに手にとることができる、そんな身近な本でありたいと思います。
 最後に貴重な臨床現場での撮影にご理解とご協力をいただきました、妊産褥婦の皆様、産科医師・助産師の皆様に深く感謝申し上げます。

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